豊かさの解釈
抜粋・紹介
- 作者: 南伸坊,河合隼雄
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/06
- メディア: 単行本
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- 「物が豊かになると、それに見合うだけの心の豊かさ―つまり、心のエネルギーを使うこと―がないと人間は不幸になってしまう。」
(抜粋・紹介おわり)
ノイローゼも家庭内暴力も拒食症も、昔はなかった。「貧しくないと、心がサボってしまう」と。
河合さんはいっそのこと日本人は貧乏になればよい、と書いていますが、僕は、豊かな時代にあえて質素な暮らしを選択する、というのが落としどころだと思いますし、それは可能だと思います。
ココロが豊かなほうが、カネをふんだんに持っているよりもゼッタイに幸せである、ということがもっと流布されれば。。
でも、それが浸透することは、高度資本主義社会ではありえないことなのでしょう。
だから、「ココロを豊かに!」という思想は常にマイナーであり続ける。
でもそれで、いいと思うのです。
今までなんども、そういう言説がアタマをもたげてきたことは、ありましたし、今もそうです。
ですがあの「エコ」思想の隆盛をみていますと。。
何が「ココロが豊か」なのか? という解釈からして間違っていますからね。。
とりあえずまずやるべきは「地球が!」などと騒がずに、まず近所から、まず隣人からはじめること。自分の「身の程」を知ること。自身の行動範囲を狭めてゆくこと。
「まずできるところから」ではなく最初からちょっとムリしてゆくこと。