元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

時流独創角熟経営(2)

時流独創・角熟経営―オンリーワン・ドリームの実現

時流独創・角熟経営―オンリーワン・ドリームの実現

生命というのは、一個一個の細胞が常に全体情報とかかわりながら、その部分部分の役割を果たしている。細胞というのは、一個一個の細胞を培養すれば全体となりうる情報を、一個一個の細胞が染色体として持っているんです。有機体においては常に部分が全体情報とかかわりながら役割を果たしているところに特徴があるわけです。
機械というのはそうではない。機械は有機体ではないから、全体とのかかわり合いを意識することなく、部分の役割を果たしたら、自動的に繋がっていって結果に結びつくということで、部分部分の中には全体情報は入っていないんです。ここに機械的な労働と、有機性を持った人間的労働との違いがある。人間的な労働をさせようと思ったら、自分のやっていることは全体の中でどういう部分を占めて、何の役に立っているのか、という全体情報をちゃんと知った上でかかわる、ということが有機体として大事なことです。
(略)
生きているものは動いていますから、常に何かを調整しながら、全体としてのバランスを合目的的に目指している、というのが有機体です。だから、合理化の作業というのは尽きないんですよ。その合理化というのは作業というよりも、合理を目的とした作用なんですよ。(略)合理作用というのが常に組織の中で働いてなかったら、その組織は死んでしまうということです。時代が絶えず動いているんだから、常に自分が機能しようと思えば、合理的な精神で変化との調和を意識しつつ、時代に生きる人間として全体との調和統一を意識しながら、合理性を働かせていなかったら、死んでしまうというか、時代に取り残されてしまうんです。