元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

千駄ヶ谷で犬に追われる

【トピック】
歯科 それに伴い歯痛
30年ぶりぐらいに、犬に追いかけられる恐怖(後述)
【外食】
昼、千駄ヶ谷のちゃんとした中華料理屋さんでチャーハン。
夜、千駄ヶ谷のカレースタンドでカレー。
【活動】
千駄ヶ谷界隈(今日は、千駄ヶ谷づくし)
千駄ヶ谷を散策し、暮らすにはいいところだなあ、と良い印象を感じながら、そろそろ活動完了かと思われたそのとき、予期せぬことが起こりました。明治通りを渡って代々木駅に向かう一本道から、ショートカットしようと暗い道に入り、(千駄ヶ谷5-19と千駄ヶ谷5-20の間ぐらい)10メートルぐらい歩いたその時、お弁当屋さん(?)の前あたりで突然暗闇から犬が。。どきっとしました。何せ自分は、もともと犬が好きではないので。野良犬かと思ったのですがよく見ると首輪もあり、リードもついています。吠えながら私に向かってきます。それほど大きい犬ではありません。が、小さくもありません。
と考える暇もないうちに2匹目登場です。2匹で吠えまくりながら私を追ってくるので全速力で逃げました。犬たちは訓練されているようで、威嚇はしますが噛み付きはしません。私が明るい大通りまで逃げ戻ったら、「任務完了」とばかりにきびすを返し、暗闇へ戻ってゆきました。


横道から、全速力で走る私と犬が2匹突然飛び出してきたわけですから、周りの人達は驚いたと思います。少しですが、人通りはありました。でも、周りからみれば多分私のほうが悪者。。私が何かしでかして、犬に追い出されたような感じに見えます。そう思うと納得がいかないですね。。
立ち入り禁止の札があったわけでもないですし、私はただ、「天下の往来」を歩いていただけです。


しばらく、状況が飲み込めませんでしたが。。事情があってこの道を通ってほしくない? という何者かの明確なメッセージは感じました。
意図的に誰かが私を追い払うために犬をリリースした? あの道の向こうには何が?? 夜、人に見せたくない何かが??? などと邪推してしまいます。わざわざ人払いをするために犬をしつけているわけですから。
あの道は明るいうちに通ると単なる抜け道で、何もなかったような気がするのですが、夜は通っていけないという地元の「鉄の掟」でもあるのでしょうか。。


釈然としない思いがあったので、代々木駅前の交番に状況を報告しました。
その界隈の犬については、知らないとのこと。「今度パトロールしときます」とつれない返事。その時すぐ、見回ってほしかったのですが。110番してしまえばよかったのかもしれないですね。
当たり前のことですが、この都心で、しかも公道の路上で、犬をリリースするのは、どんな事情があろうと絶対にダメです。


事件が起きたのは住所は千駄ヶ谷ですが代々木界隈なので、自分の千駄ヶ谷に対する良い印象はとりあえず、キープしておきます。

【雑感】
ということがあり、自分は、生きてゆく上で他人との関係よりも自分の家の「ワンちゃん」の生活維持のほうがプライオリティが高いような方々とは絶対に一線を画そう、反面教師としよう、と改めて心に誓いました。もちろん前からそのような思いはありましたが。。
(ところで、駒沢公園はドッグランOKらしいので、駒沢にだけは住むまい、と思ってしまいます)


とにかく、犬の存在そのものを恐怖に感じる人達が一定数存在するということを、「ウチのワンちゃん至上主義」の方には理解していただけない。「ウチの犬は絶対に他人に迷惑をかけないから大丈夫」という根拠のない確信を持っていますし。。「犬が怖い 犬を見たくもない」という派と「犬がいなければ生きてゆけない」派は完全に対極にあるので、相容れません。


過去の不快感の積み重ねがあります。私が居住している住宅は、原則ペット禁止なのにもかかわらず、5%ぐらいはそれを知った上で室内犬を飼っています。以前は飼っている人達もルール違反を自覚しているためか、遠慮している様子でしたが、最近は大手を振って敷地内で犬の散歩をしたり、エレベータに乗ってきたりします。(特に、若い夫婦が多いです)犬の散歩も、以前は深夜に見かけましたが、最近は日中が多いです。
それどころか敷地内で犬の糞も見かけますし。。(ペット禁止の住宅内で、犬の糞を常駐している管理人さんたちが掃除する)
管理者に言っても「注意はしておきます」だけで、改善されません。警察と同じで、実害が出ないと動かない。。最近は「警察の初動が早ければ。。」という事件はたくさんあるのですが。
本人に忠告しても、その場だけでも謝る人はまだ良いですが、「人に迷惑をかけているつもりはない」と開き直る人もいます。「ルールでしょ? 法律で決まってるわけじゃなし」「みんながやってるから。。」という言い分です。いわゆる「最近の若者」の言い分と同じです。
それ以前の問題として「犬も運動不足だし。。」とのたまった方もいます。こういうことを言える方が「ウチのワンちゃん至上主義」です。
私が、ペットOKのマンションに納得して入っているのであれば、特に言うことはありません。が、「ペット禁止」というルールが存在する中で、「自分が飼いたいから」という個人的な感情をまず優先させる人達に納得がいっていないので、実際に文句を言ったり、忠告したりして、余計な神経を使ってしまっています。

原則ペット禁止だという条項があったので、私は安心してここに住み始めたにもかかわらず、実際住んでみたら犬がたくさんいるという事実を管理側に説明して、改善を要求しても取り合ってくれない。ルールは「破ったもの勝ち」。。
私がこの問題に対して以前から感じている不快感とか、恐怖感を慰謝してくれるシステムが存在しないのが大きな問題なのですが、ルールを遵守している小市民がなぜ「泣き寝入り」しなければならないのかがわからないのです。(実際は「泣き寝入り」はしていないのですが)


最近では、青山のとある公園で、近所の小さい子供がたくさんいる中で、平気で大きな犬のリードを離している人がいました。その人と話をしても、「ここは公共の場でしょ」と開き直るばかり。偏見かもしれませんが、ぱっと見お金持ちそうな、もう年もいっているような紳士です。
小さい子供は、ノーリードの犬がいてもまだ理解がないので、怖がりません。「かわいいワンワンがきた」と無警戒に近寄っていきます。それが取り返しのつかないことにつながるかもしれない、ということをわかってはもらえません。「ウチのワンちゃん至上主義」の方々は、「子供たちに大人気の自分の飼い犬」というそのシーンに大満足して酔ってしまうだけです。
また、神宮外苑で自転車で走っていたら、突然向こうからリードを離された小さい犬が出てきて、轢きそうになりました。飼い主は謝りもしません。公園ではなく、神宮外苑道路の歩道でのことです。
もし私がその犬を轢いてしまっていたら、「ウチのワンちゃんは悪くない 自転車で急に飛び出してきてワンちゃんに恐怖感を与えたのはそっちでしょ」などと言い出しかねないような人でした。この人も、だいぶお年寄りの女性でした。


犬問題に関してはいくらでも書けそうな勢いですが。。話をもっと拡げると、最近、生活の大部分を共同体に依存しているにもかかわらず、自分にとって都合の悪い共同体のルールだけは個人的な快/不快の理由で無視するという人種が、増えてきているという問題があります。
私が述べたいのは、共同体のルールを遵守しようと努力している庶民が、一部の遵守しない人達のために慢性的に不快感を感じながら生活しなければならないのはおかしい、というそもそもの問題がひとつあるわけですが、現実的には、共同体のルールを守ろうとしない人達に対する罰則がなく、ルール破りがまかり通るのであれば、ルールを遵守することをボランティアとするのではなく、ルール遵守に対するインセンティブを与えるべき、ということです。「罰則がなければルールを破る」人達は、「インセンティブがあるのであればルールを守る」に簡単にシフトします。
昔は、共同体のルールを意図的に破ろうとする人達の大部分は「ふつうの人達」ではありませんでした。今は一定の水準の教育を受けた人達が、「法律で決められているわけじゃないから」という理由で意図的に共同体のルールを破るようになったがために、性善説前提の日本の共同体が立ち行かなくなってきているように思います。罰則付きのルールで「縛ってあげなければならない」というところまで状況は悪化してしまうのでしょうか。


私は犬たちを嫌いなわけではなくて、犬を飼う人達が都合のよいときだけ明文化されていないルールを知らないふりをできる「あつかましさ」が嫌いで、また、自分たちがマジョリティであると勘違いしてしまえるような状況を憂いているのだと思っています。