元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

内田樹さん

ひとりでは生きられないのも芸のうち

ひとりでは生きられないのも芸のうち

できることなら私の代わりに誰かがお金を稼いでくれて、ご飯も作ってくれるし、洗濯もアイロンかけも、ゴミ出しもトイレ掃除も全部してくれる状態が来ればいいなと思っている。だって、そうすれば、私はその誰かに変わってお金を稼いだり、ご飯を作ったり、洗濯をしたり、アイロンかけをしたり、ゴミ出しやトイレ掃除をすることができるからである。
自分がしなければいけないことを誰かがしてくれれば、そうやって浮いたリソースで他人のしなければいけないことを私が代わりにやってあげることができる。

(引用終わり)
他人にすべてやってもらって、自分はどうするか? という考え方が斬新でした。そうなんですよね、自分が楽したいからやってもらいたいのではないのです。自分が(真の)ボランティアをするため、自分が施しを受けているのと同じことを他の誰かにするために。自分が自分のことでいっぱいいっぱいだと真のボランティアはできない。