元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

「無欲」

心を養うには「無欲」が一番善いと古人が教えて居(お)ります。
これを誤って我われが何にも欲しないことと(略)解しては、とんでもないことです。
それならば死んでしまうのが一番手っ取早い。ぼけてしまうのも好いことになる、
そういうことを無心とか無欲とかと云(い)うのではない。
それは我われの精神が向上の一路を精進する純一無雑の状態を言うので、平たく言えばつまらぬことに気を散らさぬことです。