元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

下積み

下積み
「オーダーメイド」ってさ、聞こえはカッコいいかもしれないけど、すごく受け身的だと思わない?

ほとんどのエンジニアが憧れている、ひとつの卓越した技術に対して尊敬を受ける「職人」(そして、「コミュニケーション!」「社会人として!」がなってなくとも技術のおかげで尊敬を受けることができる)って、やってることは受け身の仕事でしょ?

職人は、もしかしたら自分で自由に創造したいと思っているのかもしれないけど、そういうモノは世の中には受け入れられない(つまり、売れない)ということを知ってるのだと思う。

客が望むイメージを原型に、そこからさらに職人のイメージをプラスさせることにより完成度をさらに高めた「モノ」を寸分の狂いもなく作り上げることによって、「顧客満足度」を上げる。
確かに、言われたとおりのモノを淡々と作り上げることではない。客が望んだとおりのモノプラスアルファの付加価値をつけなければならない。
でも、職人的技術というのは「言われたとおりのモノを淡々とつくる」の延長にあることは確かだ。
求められるのは、たとえば極端なほどの「精巧さ」とか、「寸分の狂いもない」何かとか。

それができるということはつまり「基礎」の裏打ちがあるということ。真の職人とは「自由に」「創造性豊かに」「のびのびと」訓練を受けてきているわけがない。
そこに至るまでに長い下積みの期間があったはずだし、下積みを感じさせるからこそ尊敬を受ける。
下積みとは、「繰り返し」に他ならない。そこをゼッタイ、通過してないといけない。