元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

引用

いつまでも若々しく生きる

いつまでも若々しく生きる

例えばさ、自動車のエンジンで考えてみよう。ロールスロイスのような、あんな高級な車だって、オクタン価の低い、混ざりものの多いガソリンたいて 運転してごらん。いくら優秀な設計でできてるエンジンだって、すぐポンコツになっちまう。
万物の霊長たる人間とても、またしかり。あだやおろそかに考えられないのが、食い物なんだ。
いまの世の中の人は、ただ自分の味覚が満足を感ずるものだけをもって、最上の食い物と考えていて、その食い物が、要するに自分の生命に及ぼすよく ない影響は少しも考えないんだよ。私もその仲間の一人だったからこそ、途中で大きな失敗をして、重い病に侵される哀れな身の上になったんですが。
わかってそうなことが、現代人にわかってないのであります。わかってるかと思うと、これが屁理屈なんだ。(略)
十人寄って九人までが、間違いを間違いと知らないでもって賛成すると、正答を知ってる一人のほうも、何となく多数決の群集心理に、フーと誤った感 化をさせられてしまうおそれがある。