元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

なぜ、予定休暇が冷遇され突然休暇(仕事に穴をあける)が許されるのか

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僕の場合エンジニアライフで健康のことについて連載させていただくようになり、じゃあエラそうに書いてるオマエはどうなんだと聞かれたりしますが、もちろん僕なりに健康管理をしています。自身の健康管理については義務感にかられることなく、自然にやれていると思います。



健康か不健康かの判断基準というのもムズカしいところですが、僕の場合記憶の範囲では、突然休(体調不良等)で現場の仕事に穴を開けたのは、6年前に一回あったのをおぼえています。それ以来ないです。子供が生まれたときは、さすがに1日休みをいただきましたが。。もちろん、現場には予定日の連絡を事前にいれており、このあたり(予定日前後)で休むかもしれないということは了承をもらっていました。

もちろん、案件と案件のはざまで無稼働状態のときはあります。そういうときははためには長期休暇にみえるのかもしれませんけども。。(仕事がない、という状態では精神的にはまったく休めませんね)

遅刻もしません。先日計画停電絡みで首都圏の交通事情が混乱していたときも超・余裕をもって家を出ていましたしまったく問題なかったです。朝から粛々と仕事していました。3/14(地震後の週明け)あたりは、遠距離通勤している人はほぼ全滅だったような記憶があります。



まず最低限の「仕事に穴を空けない」という結果を出していると思ってます。逆にいえば仕事に穴を空けない(周りに迷惑をかけない)がために健康管理をしています。

現場に穴を空けないだけでなく、いただいた仕事の納期は、僕なりにはきっちり守っているつもりです。



で、僕の場合健康管理の一環で予定休暇はきっちり取ります。僕はサラリーマンではないのですが、現場の社員さんで同世代の方の有給日数をさりげなく聞いたりして、なるべく目立たないように休みを入れます。半休もうまく使って。。(たとえば、定例会議とか進捗Mtgの日に休暇をいれると、「あいついねーな」ってことになって目立ちますよね! たとえば、目立たずにいるためには夏休みを1週間以上取得するなんて論外です)

共有のスケジュール管理に早めに自分の休暇予定をいれ(早いもん勝ち)何かあれば引き継ぎをしておきます。

逆にいえば週休2日の休み(主に、土日)以外に常識の範囲内で休みをいれていかないと健康の維持はできません。特に僕の場合は現場での常駐仕事以外に自宅作業もあるので、現場休暇をうまく使って、集中して自分の仕事をこなす必要があります。土日は家族サービス等で別な予定がぎっしりで仕事に集中できませんので。。



ずーーーっとこの業界の慣習に不満(というか不思議?)なのは、「倒れることに寛容」なのですね。倒れたらまあ、しょうがない、と。

メンバーを、倒れるまで働かすリーダって問題じゃね? と思うのですが、なぜか管理する側の監督責任は追及されません。



まぁ僕も20代から30代前半はそんな感じでしたけども。倒れるまで働いてました。常に周りに対して「殺す気かよコノヤロー」ぐらいには思ってましたよね。殺伐としていましたし、それにいつも体調が悪かった。

自分がリーダになったらメンバーを倒れるまでコキ使うことだけはすまいと心に誓い、いざリーダになってみたら、メンバーはしらっと定時で上がり自分だけ終電というパターン。そしてまた、倒れる。復帰してみても何も事が進んでいなくて、受け身指示待ちのメンバーばかりで心折れまくり。

僕のマネージメント能力の欠如(うまく仕事をフれない)と、助け合いの精神などどこにもないチーム。なんだか思い出したくない暗黒の時期。。僕と同世代の方々は皆同じような経験をされていることと思います。

そういえば、なんで僕はこの負のスパイラルから抜け出せたのだろう? さきほど書いた、6年前に徹夜明けに休んだときはまだこのスパイラルの渦中にいましたね。



倒れることでしかおおっぴらに有給を消化できない、という慣習。ちょっとキツくなってきたら「(なんちゃって)体調不良」でバックれる。現場に迷惑かけても知らんぷり。(倒れたもん勝ち!!)

みんな「それがこの業界だよ」と諦めてるフシがあって、(今はどうなんだろう? よくわかりませんが)初々しい若手くんたちも皆その悪しき慣習に染まっていきましたが、僕は諦めたくなかった。

一緒に仕事してる人が「倒れる」と大迷惑なのです。僕はなかなか倒れない人間なので、そういう意味で相当割食ってきたように思います。「倒れる」と、なぜか引き継ぎも免除されてうやむやになる。

聞きたいことがあっても電話するのもはばかられるような空気がある。電話かけてもなぜかこちらが下手にでなきゃならないような。ホントウはこっちが怒鳴り込みたいぐらいなのに。

プロパでなくパートナー会社だと「倒れる」⇒そのままフェードアウト、ってことがよくありますよね。替りの要員もなかなかアサインされず。。



マネージメントのほうの能力が欠如しているのか、個々のメンバーの自己管理(時間管理)能力に問題があるのか。それとも、個々の問題ではなく諸悪の根源はやはりこの業界の悪しき慣習で、皆が染まっているだけなのか。。



僕はもう歳ですし、現場と心中するわけにはいかない。だから、「(なんちゃって)体調不良」で仕事に穴を空けないかわりにきっちり予定休暇をとる。コイツはそういうヤツなんだという現場での空気を形成しておく。そういう根回しも大事ですね。

でも、倒れるとそれが通過儀礼として許容されるのに、きっちり予定休暇をとっている(そして、倒れない)僕のような人間に対しては、嫉妬感情もあるんでしょうけどいくら仕事を上げてもなかなか評価はされませんでしたね。「なにぃ休暇とるだあ? オレは休めねーんだよ!」ってチクチクいわれたりしますがそれはウソですよ。最初から、どっかで倒れて帳尻合わせるつもりなのですから。自分で自分の休む日を決められないのです。自分の人生を仕事にゆだねてしまっているのです。

「倒れる」人間のケツ拭いてあげても礼すらいわれないような、そんな業界。業界全体としてはそういった良くない空気が蔓延していますが、もちろん中にはわかっていただける方もいらっしゃいます。それと、同じ業界内でなくお客さん側で僕個人のことを評価していただくことが多かったので、救われてきました。内側からバッシングを受けて外側からは評価されるという状況にたまに悲しくなることがありましたけど、それでも元気に!生きてきました。



ところで話かわりますが、風邪というのは、自己管理によりひかなくなるか、症状を軽く抑えることが可能です。インフルエンザもかかりません。精神論だけではありません。管理が大事です。



常に「体調不良」による休暇を狙っている人にとっては、健康管理という概念はあってはならないものなのかもしれません。そういう方々にとっては、風邪をひいたら熱が上がってくれなくては困るのです。また、年に何回も風邪をひかなければ困るのです。



ムカシどこかに、書いた記憶があるのですが、リアル体調不良で死にそうな感じで仕事していても誰もフォローしてくれないような孤立した状況を一旦経験すると、風邪をひいたり、二日酔いで仕事したりするのが馬鹿らしくなってきます。現場に穴を開ければ結果的に誰かがその穴を埋めざるをえないことが多いのですが、突然休暇を多用する人は、その無償のフォローに甘えているのです。

⇒と、1~2年前まではそういう考えでいたのですが、今は若干考え方が違ってきているように思います。(今回はそのへんは省略します。。)

結局誰もフォローはしてくれないという前提に立てば、常に体調管理をして生産性が高い状態で仕事にのぞんだほうが結果的にすべてがうまくまわってゆきます。

いや、違いますね。。「誰もフォローしてくれない」というのはかなりネガティブな考え方で、「自分にしかできない仕事」を確立してゆけば、周囲にも貢献できますし、評価も上がります。そのような状況になれば周りを頼れなくなるわけですから、自然と体調管理をして、周りの期待に応えようとするわけです。そういう考え方にスイッチしてゆけばすべてが好循環に変わってゆきます。