元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

イトイ新聞から(古いメモ) パソコンを持たない

イトイ新聞から(古いメモ) パソコンを持たない

以下、イトイ新聞のコピー(「ダーリンコラム」かな?)

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・パソコンを持たずに、3日間も旅をしたのは
 ずいぶん久しぶりでした。
 持っていく準備はしたのですが、
 出発の直前になって、実験的な意味も含めて、
 持たずに出かけてみようと考えたのでした。
 
 同行する誰かが持っているということを、
 もちろんあてにしていましたので、
 ひとりで行く旅で持って行かないというのとは、
 気構えもちがってはいたんですけどね。
 とにかく、MacBookのない3日間で、
 いつもとちがうことを発見したいと思っていました。
 
 けっこう、いつもの日々とのちがいは、
 たくさんあったのですが、思いつくままに、
 メモがわりに記しておきます。
 不便もいくつか感じているのですが、
 あえて、ここではいいことばかり書いて起きます。
 
 1 夜中にみんなと別れて部屋に入ってから、
  ディスプレイを見ないと、
  2時間くらい早く寝られる。
  同じような理由で、本が読めたりもする。
  
 2 パソコンを見ながら考えることがないと、
  「考え続けるのをやめる」見切りができやすい。
  その先まで考えたいことがあったら、
  簡単なコトバにして、「ほぼ日手帳」に記します。
  
 3 すぐに解決できないタイプの心配ごとに、
  「あれもあるのか、これもあるんだよね」などと、
  頭を悩ませることがなかった。
  
 4 目と腕と肩と首すじと腰が、つらくなかった。
  そうかもしれない、と思っていたけれど、
  やっぱりそうだった、という気持ちです。
  
 発見しようと思って、意識してたので、
 こんなふうに感じたということもあるでしょう。
 でも、まんざら気のせいだけでもないと思います。
 ぼくらの仕事というのは、パソコンの画面を
 まじめな顔して見つめていれば、
 何かしら真剣に仕事しているような気になれる、
 不思議な職業です。
 この妙なルーティーンを脱することが、
 とても大事なことだと、もともと考えていました。
 今回の「パソコンを持たない旅」の実験をきっかけに、
 もっといい仕事のやり方を、見つけていきたいです。
 
・インターネットがあってこそ成り立つ
 「ほぼ日刊イトイ新聞」が
 パソコンから離れるようなことを言うのは、
 矛盾のように思われそうですが、そうじゃないんです。
 ちょうどいい距離感が、あるはずだと思っているのです。
 とにかく「バランス」ということが、重要なんで。
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ディスプレイすらも嗜好品なのだ。コンピュータの中毒性からすらも脱却しなければならない。そこから、オイラみたいなギョーカイ最底辺層の人間にも新しい希望が拓ける、ような気がする。