元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

休むのもスキルだ!(2)早起き習慣で自分を変える

休むのもスキルだ!(2)早起き習慣で自分を変える

僕は、具体論としてはだいぶムカシから、このギョーカイのヒトたちも「早起き」しましょうよ、と提唱しているわけです。

早起きして朝の時間を捻出する。および、眠い目をこすりながら早起きすること、そしてそれを継続することにより強靭な意志を醸成する。

 
そして大事なことは、自分のルールで早起きするということ。
仕事の始業時間から起きる時間を逆算しないことが肝要なのです。まずはそれをやめましょうよ、と。
でもほとんどのヒトはそれをやってしまっている。

起きる時間を、「仕事」に決められている。それだと、まんまとライフサイクルが仕事に「支配」されてしまうのです。

そうするといつも時間ギリギリに職場に飛び込むことになり、また、ちょっと電車が遅延したときにすぐ遅刻になってしまい、周囲の心証が悪くなったりする。
(周りの心証を悪くすると、ヘンな風評が飛び交いやすくなります)

 
それに、始業時間ギリギリに飛び込むと、その途端に「戦闘」スタートになるんだから、そりゃあ時間の余裕なんて感じるヒマはないだろう。
その日一日が、どんどん後手後手にまわってしまう。
ビジネスがホントに「戦闘」なのだとしたら、十分に準備してきた人間にあっという間に打ち負かされてしまって、ゲームオーバー。

 
そうではなくて、会社の時間にあわせるのではなく自分のルールで起きる時間を決めることだ。(なぜなら、自分の人生なのだから)

自分を守るためにも、始業30分前には着席して、まずはメールチェックして主要なメールをやっつける。
そして、その日1日の自分の仕事、時間の流れをイメージする。スケジュール表を確認する。自分だけでなく、チームのスケジュール表まで確認してみる。

月曜には、さらに早く、1時間前には着席して、週末のメールをまとめてやっつけ、さらに1週間の仕事の流れをイメージする。

 
これは、リスク管理手法なのです。
1日の初め、あるいは週の初めに仕事の流れをイメージしておけば、リスクを早め早めにあぶりだして、先手でつぶしてゆくことができる。

また、メールをためこんでいると、リスクの萌芽に気づかない。朝のうちに昨晩および早朝のメールチェックしてやっつけておくことにより、同じように、リスクを早めにつぶしてゆける。
「リスクの萌芽メール」というのはなぜか深夜に発信されることが多い。。それはこれを読んでいただいている皆様経験があるだろう。
システム障害が深夜早朝に発生する確率が高いというギョーカイの常識のはもちろんのこと、SEというのは日勤帯ではなく、夜中に悩んでメールをしたため、夜の勢いのうちに送信ボタンをクリックしてしまうものだからね。。

 
リスクを管理することが生産性を上げるための一番の近道なのかもしれない。
たとえれば、前方の道を全力でかけぬけるための準備として、朝早く起きて石などの障害物をあらかじめ、脇にどけておく、みたいなもんかな。

特にリーダクラスの人間は、このたとえでいえば、前方に確認できる障害物を朝早いうちに除去しておくことにより、チームメンバーやステイクホルダが皆、同じ道をケガせず走り抜けることができるのだ。朝に石をとりのぞくおかげで、チームやPJ全体の生産性があがってゆく。
それを、率先してやるべきなのだ。(たとえ、メンバーに気づかれなくとも、ね)

 
リスクの萌芽から目を背けたい人間はメールを真剣に確認せず「見てなかったから」と言い訳する。
そしてその姿勢はやがて自分の立場を危うくする。。

でもね、ムズカしいのは。。だらだらと、プライベートの時間にまで仕事メールをチェックしたり(たまにレスしたり)、電話したり。。プライベートを仕事に侵食されても、ダメなんだよねえ。。
なぜなら、まず、それではホントウの休息がとれない。それと、さっきも書いたけど、そんな状況じゃあやはり仕事に「支配」されてしまっているのだ。

プライベートにまで仕事のこと考え続けて手を動かすぐらいだったら早起きして職場にいくべきだ。人間にはON/OFFはゼッタイに必要なのだ。
そして、(なぜか)早い時間に職場にいるほうが、遅くまで職場にいるよりも生産性が段違いに上がるのです。

 
30分前に着席する習慣をつけておけば、急な電車遅延でも柔軟に対応できるよね。
会社が定める勤務時間帯以外を頑なに働かないのが「権利」であると考える人間が多すぎなんだよね。
そのくせ、勤務時間帯終了後の夜は、残業代が出るからといって居座ろうとする。でも、朝早くにはゼッタイにこない。。
「タダ働き」になるから。

 
「タダより高いモノはない」の逆バージョン解釈をすべきなんだよ。「タダ」働きになるから出社してもムダであるはずの朝の時間帯が、実は黄金の時間帯、もっとも生産性の上がる時間(あるいは、その日一日の生産性をMAXまで上げるための黄金の準備時間)になるわけだ。

直接的にカネは生まない(その分の給料は払い込まれない)かもしれないけど、その継続が後々じわじわと効いてくる。。

 
でも、そもそも、時間どおり職場に行く、あるいは、もっと早く行って、その日一日が生産性高く仕事できるよう準備しておくのは、会社に対する「マナー」だと思いませんか?
雇ってもらってるんだからさ。

ムカシながらのサラリーマン根性っていうか、這ってでも出勤するっていう姿勢が最近、批判を浴び気味なんだけど、あまりにゆる~いのもどうかなあ、って思うんだよね。
中庸がいちばんだとは思うけど。。「仕事」ってのはけっこうな気概でやらにゃならんと思うんだけどね。

たとえば体調が悪かったら仕事に穴を開けるのは仕方がない、というタテマエはわかるんだけど、だったら穴あけないように体調管理しろよ、それがプロだろ? って思うのがオイラの立場。ホントに「仕方がない」と思い込むのが一般的サラリーマンの見解。
ってとこかな。

 
 
そして、重要なのはね、時間どおりに退社するのもホントはマナーなんだよ。労使双方のね。
雇う(コキ使う)側は、会社のために死ぬほど働け、遅くまで働け、家庭を犠牲にしろよオラァなんていうホンネをおくびにも出さず、会社が決めた勤務時間帯を過ぎたら社員を帰らすよう促すのが本来労使間のマナー。それが実現できればべつにウラでは何を考えていようがかまわんよ。

雇われる(ソフト洗脳させられて、「会社のため!」に働かされる)側も、時間になったら仕事を「上がってやる」ぐらいの気持ちで帰宅したほうがいい。
で、前回も書いたけど、また明日の朝は最高の生産性でもって仕事が再開できるよう、休息をとり、周到な準備をしてくるべきなんだよ。それが「マナー」。

人間を慢性的にコキ使ったところでロクなアウトプットは出てこない。

 
 
。。早起きのハナシから少しそれてしまったけど。。
「早起きしない(できない)ための理由ならいくらでもならべることができる!」と胸を張るヒトたちに対する論を展開したかったんだけど。
よく考えたら余計なお世話かもしれない。

でも、ビジネスが変わり続けているのであれば、ビジネスマンも変わり続けなければいけないはずだ。でも、ビジネス・シーンの変貌に応じてカメレオンのように自分を変化させてゆくのは、実は変わり方としては間違っている。

「変わる」とはカンタンにいえば(世の中の変遷とは関係なく)自己研鑽を積むということだ。そのためのひとつの修行として、そして、研鑽のための時間捻出手段として、早起きはゼッタイ必要だということ。
 
「変わらなきゃ」と思うのはカンタンなんだけど、重要な「気づき」を得るまでは、変われないし、一生変わらないヒトも多い。
その「気づき」を得れるかどうかでそのヒトの仕事人生が大きく変わると思うんだけどね。

「気づき」は口を開けて待っていてもやってこない。