元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

山田博士さん

世の中の政治や経済を、見てご覧下さい。
なぜ、あれだけ複雑にしているのかと言えば、素人には手を出せないようにわざわざしているからなんですね。そして、一部の人間だけがいままでの利権をむさぼろうという魂胆(こんたん)があるからなんです。
一度、周囲にある「複雑だと思える事象」を、じっくり斜めから上から下から眺めてみて下さい。
ほら、すべてが……裸の王様じゃありませんか。違いますか。
いま日本列島を騒がせているあのTPP(環太平洋経済連携協定)だって、何のことはない、経団連あたりがマスコミを動かしてこの日本全体を自分に都合のいい方角へ動かそうという思惑が見え見えじゃありませんか。
ふふふ、いまの経団連の会長は、住友化学の会長ですよね。
その住友化学はいま、何をしているのか。あの多国籍バイオ化学メーカー、モンサント社と長期協力計画を結んでいるんですね。その上で、TPPを推進している事実。
そのあたりをしっかり見れば、このTPPが誰のためのものなのか、けっして曇りガラスを手で拭かなくても、誰にでもしっかり見通せるように思います。
この経団連会長の米倉氏は、いま原発推進のメッセージも発信し続けています
いったい、日本の「国益」……いや「国民益」をどう考えているのでしょうか。
先述したモンサント社は、ベトナム戦争ベトナムの人の頭の上から撒(ま)いた「悪魔の枯葉剤」の製造メーカーです。いまだに後遺症で苦しんでいる人たち。
いやそれどころか、ヒロシマ原爆を作るプロジェクトにもこの会社の幹部は参加していましたね。
この原爆のため、日本の被爆者自身がこの後遺症で、なんと60数年経ったいまもなお、苦しんでいらっしゃる。
そのようなアメリカ企業と手を結んだ住友化学のトップが、いま、なんと経団連のトップとなりました。
そしていま、その経団連が中心になってこのTPPを強力に推し進めている。日本の市場をもっともっとアメリカに渡そうというわけなんですね。

そのほかにも、このモンサント社が推し進める「遺組み」(遺伝子組み換え)食物を、この住友化学はどんどん日本で広げようとしている。
ぼくたちが先祖から受け継いで来た食べものが、こうしていま、日本国内から消えようとしているわけなんですが、こうした「複雑だと思える事象」も、じっくり斜めから上から下から眺めてみれば、その内容はなんともシンプルなもの。
つまり……。
国民大衆の立場に立つ……ものなのか。
国民大衆に背を向けた……ものなのか。
今後も、周囲の事象を、このような目で眺めるようになさって下さい。