2010-09-23 引用 安岡正篤 理想と現実との間に分裂、遊離がないというのが、本当の人間らしい姿である。ところが人間というものは、どちらかというと現実のほうへいく人と、どちらかというと、理想のほうへいく人とある。本当にこれが統一されて少しも危なげのないものを「中(ちゅう)」という。 中道は難しいというのはここでもわかる。理想家肌というのは少し空想的。現実家肌というのは少し堅すぎて、進歩性がなくなるというふうに分かれて、なかなか「中」にはいけない。