元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

引用

理想と現実との間に分裂、遊離がないというのが、本当の人間らしい姿である。

ところが人間というものは、どちらかというと現実のほうへいく人と、どちらかというと、理想のほうへいく人とある。

本当にこれが統一されて少しも危なげのないものを「中(ちゅう)」という。
中道は難しいというのはここでもわかる。

理想家肌というのは少し空想的。現実家肌というのは少し堅すぎて、進歩性がなくなるというふうに分かれて、なかなか「中」にはいけない。