元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

日野原重明先生

生きかたの処方箋

生きかたの処方箋

日野原重明さんとの対談本の中の松石久義さんという方の発言

      • 私どもは外来で患者さんを診ておりますと、(略)大体きれいな服や着物を着て服装をきちんとして来られるのです。(略)ところが往診をしますと、そのお年寄りが家庭の中においてどういう位置にあるかわかります。たとえば、お金持ちのお年寄りですと、威張ってお嫁さんをあごで使っていたりする方もおられますし、また田舎ですと人によっては、狭いところに押し込められていて、暗いところで過ごしていかなければならないという方もおられるわけです。ところが外来に来るときは皆同じようによそいきでおいでになるので、家庭内でどのような待遇を受けているのかわかりません。実際に訪問してみると(略)初めてこのお年寄りはどういう環境の中で過ごしているのかというのがわかるのです。