元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

気圧とカネ

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橋竜

風というと、小学校の先生が教えてくれたことを思い出します。
「風は、高気圧から低気圧に向かって吹くんだよ。」
当時は気圧と言われてもよく分かっていなかったのですが、その先生のひとことで、天気予報に出てくる天気図に興味を持ったのを覚えています。

最近、自分や周りの仕事を見ていて思うことがありまして、ビジネスでのお金や仕事の流れと、天気図の風の流れって良く似ているなぁということです。

どういうことかと言いますと・・・

風って、気圧の「高いところ」から「低いところ」に向けて吹きますよね。その気圧のギャップが大きければ大きいほど、風は強くなります。
それと一緒で、ビジネスも、「需要の大きさ」と「供給の少なさ」のギャップが大きければ大きい分野ほど、追い風が強く、つまり仕事とお金が流れやすい環境になります。

逆に、その差が小さい分野ほど、いくら労力をかけてもお客様が集まらないじり貧の状態になってしまうわけです・・・

ラクして儲けることを勧めることはしませんが、どうせやるなら、社会に対して多くの価値を提供できた方がいいですよね。

「そんなことを言っても、需給(需要と供給)のギャップの大きい分野なんて、なかなか見つからないよ・・・」
確かにそうです。
それが簡単に見つかる人は、よっぽどの天才的なビジネスの嗅覚を持っている人でしょう。

じゃあ、私たち凡人はどうすればいいかというと・・・
最初の第一歩は「需要から調べる」ということです。

多くの人は、自分には何ができるか、つまり「供給ありき」でビジネスを始めようとします。
「自分には何ができるか」で仕事を始めると、ほとんどの場合、たいした需給ギャップのある分野は見つかりません。
こう言っちゃなんですが、自分にもできることは、他人にもできることが多いですからね。

一方で、大きな需給ギャップを見つけられる人の第一歩は、まず自分の能力はおいといて
「何が世の中から求められているか?」
という需要から探ります。

そのことに気が付いたのは、こんな疑問からでした・・・

なんで何十年も自分の技術を磨いてきた真面目で実直な人よりも、一見ミーハーで、尻軽そうな人の方がビジネスとして成功する確率が高いんだろう?

そんなことを感じたことはありませんか?

私もできれば真面目な方が報われて欲しいですし、気持ちの面では納得できない想いがぬぐいきれないところもあります。

でも、そういった自分の偏見や感情を抜きにして、冷静に観察してみると、
「供給ありき」で出発しているか、
「需要ありき」で出発しているか、
踏み出しているかの違いがあることに気が付きます。

自分の技術を磨いてきた人は「自分に出来ること」からスタートする。
そうでない人は「世の中から求められていること」からスタートする。
・・・そこに違いがあるのではないかなと。

勘違いしないでいただきたいのが、自分の技術を磨くことがムダ、と言っているわけではありません。

それはもちろん大切なことです。

ただ「世の中で何が求められているのか」を知ってからスタートした方が、上手くいきやすいんじゃないですか?という話であります。