元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

セミ・プロフェッショナリズム

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僕は、世の中のいわゆる「サラリーマン」の方々にも、「カネをもらっている」という一点のみにおいてプロ野球選手と同じぐらいのメンタリティ、プロフェッショナリズムを要求すべきなのだと考えていました。

が、それは違うと。。

サラリーマンの方々に対しては、プロフェッショナルとアマチュアの中間、「セミ・プロフェッショナル」ぐらいのカテゴリをつくったほうがよいのだ、ということ。

 
僕は、フリーという立場ではあるがサラリーマン社会に常駐して生きながらえている人間なので、どうしても考え方がセミ・プロフェッショナル寄りになってくるので、それを自制しながら日々仕事している。

が、そもそも「自制」の必要すらないのかもしれないのだ。僕のフィールド、現場は企業組織の中なのだから。仕事のスタイルまでどっぷりと、サラリーマン化してもよいのかもしれない。そのように完全同化したほうが、生きやすいのかもしれない。

 
が、それでは僕個人と「他」との差別化ができない。と、僕個人はそう感じている。

(略)

プロフェッショナルは、悪い習慣を自力で断ち切る精神的な強さを持っている。
 
 
遅刻したり突然休んだりして仕事に穴をあける、くっちゃべりながら、グチをいいながら仕事する、仕事に対して常に受動的である、そして受身であるがゆえに仕事の品質も高くなく。。

そんな社員に対して上層部が「プロフェッショナルになれ!」と号令をかけるのは、わかるような気がする。上のヒトは、それなりにプロフェッショナルだったからこそ今、上にいるのだろうから。

 
でも、会社組織に属する人間のうちの80%はプロフェッショナリズムは、持てないんだよ。
それは、ある意味そのヒトの資質のせいではない。なぜなら、なぜプロフェッショナリズムを持てないかといえば会社組織に安住しているからなのだ。

しかし、またある意味においては、そのヒトの資質でもある。なぜなら、現在その会社組織に属しているのは自分の意志だからである。
自分自身の決断において、「安住」を選択したのであるから、プロフェッショナリズムを求められても逆に困る、という反論があるのだろう。

そもそもなぜ会社員になるかといえば安定したいからだよね。「安定」とプロフェッショナリズムは低いレイヤでは相容れないものだ。

だから上層部というのは会社組織そのものを、プロフェッショナルでなければ生きてゆけないような場に変革したくてたまらない。でもできない。
組合の力が強いというのもあるし、そもそも、そういう場にしてしまったら皆逃げ出してしまうから。。
絶妙なバランスのところでアメとムチを使いわけなければならない。

 
  (略)
 
 
ところで、現場を転々とすることにより、「単調労働しか身につかない」という、ハケン社員などに対する批判が根強くあるのだけれど、このギョーカイでいえばそれはあてはまらない。(と、信じたい)

自分の経歴を振り返れば、少なくとも雇われPLぐらいはやっている。年齢的に必ずリーダクラスぐらいの立場にはなる。
雇われて上流の仕事もやる。(もちろん、単調労働もできますよ そんなにプライド高くないので)

単調労働しか身についていない人間に対して、いきなりPLは任せないだろう。。

 
フリーのエンジニアは、現場を渡り歩いているうちに自然と、単調労働から脱することができる。
が、脱することができないヒトもいる。
この差は何か?

それは、「志のあるなし」。。といえればカッコいいのだが、そうではない。
貪欲にカネを求めるかどうか。それだけです。

高いカネを得たいのであれば、ムズカしい仕事を覚える他ないのだ。その手段は、希少価値のあるスキルを持つかあるいは、上流にいくことか、あるいはメンバーを束ねるマネージメントの立場になるか。
どちらにしてもそれはとっくに単調労働の域ではない。

 
たとえば僕と同じ最底辺層に属する三交代OPのヒトたちとか、「ひたすらPG」のヒトたちとか、それでもフリーターよりは時給高いわけでしょ?
だからそれでも、ちょこちょこ残業したりすればけっこう可処分所得多く生きてゆけてしまう。趣味にもカネかけられちゃう。
だからそこに甘んじてしまうと。。(いや、心情的には、甘んじてもいいとは思うんだけどね)

 
 
プロフェッショナリズムという意味では、経営者をやっていらっしゃる方は、基本的には尊敬している。
たとえ、そのヒトの経営理念ややっている仕事の内容が自分とは相容れなくとも、だ。

僕はフリーだから社員ゼロ人の社長であるといってもよい。なぜ社員ゼロかというと、社員を抱える器がないからだ。
僕には社長は向いてない。(なぜなら、プロの雇われ人だから。。)

だから、社員を1人以上抱えている社長さんというのは、それだけでもスゴいと思う。
ただし、ある程度その会社を存続させているというのが、尊敬の条件だけど。。
起業するのは誰でもできるから。