元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

午後眠くならないようにする方法

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 午後に定例会議や、やや単調な作業が予定で入っているときなど、てきめんに眠くなりますよね。そういうときの対策について、こちらのエンジニアライフでも、あるいは別なサイトでも、さまざまなお役立ち情報を書かれている方がいらっしゃいます。少しカブってしまうところもあるかもしれませんが、「健康」という切り口で、午後眠くならない方法について考えてみたいと思っています。

 会議で舟を漕いだり、自席でうつらうつらしているとホント、印象が悪いですからね……

 例えばハケン契約ですとそのような定性的な「印象」ですぐクビになってしまいます。たとえ定量的な成果を上げていたとしても、です。すべて一度の居眠りでぶち壊しになってしまう。そういう業界なのです。(昔のこの業界は、今よりも「勤務時間帯に寝る」ことに寛容だったのですが)

◆自覚

 自分が午後、眠くなる時間帯というのは実は驚くほど似通ってきます。ですのでまず、1~2週間ほど自分が眠くなる時刻を測定し、おおよそ何時何分に眠くなるのかを把握しておきます。また、眠くなった時刻とともに、「昼食を食べ終わった」時刻も記録し、自分が昼食を食べ終えてから眠くなるまでの時間も認識しておきます。

 次に、毎日その時刻にアラートを上げるようにします。携帯でもいいですしPCにポップアップをあげるように設定しておくでもよいでしょう。とにかく、必ず気付くようにしておく必要があります。

◆昼食のありかた (1)少食を

 午後眠くなるのはなぜか? それは、お昼ごはんを食べてお腹がふくれるからなんだろうな、というのはなんとなく分かります。ではなぜ、お腹がふくれると眠くなるのか?

 眠気というのは何のサインかといいますと、それは、「胃腸にすべてのリソースをつぎ込みたい。消化に専念させろよ!」という身体からのメッセージなのです。確かに、そのまま眠りにつけば、脳は外的刺激を受けることもなく、手足に神経を集中させることもなく、一時的にほぼすべてのリソースを胃腸に集中できます。

 まるで、「胃腸」というチームで火を噴いているプロジェクトのようですね。他のチームのタスクはすべて止めろ! というプロマネ(いや、プロマネより権限の大きい顧客?)の大号令により、一時的にすべてのリソースを火消し(消化)につぎ込むという……

 午後に眠くなる方の多くは、昼食のあり方が間違っているのかもしれません。

 昼食にお腹いっぱい食べる(具体的には、「腹八分目以上」)ことが当たり前となっているのであればその習慣自体が間違っている、といいますか、身体にとってはおすすめできない行為なのです。胃腸が、忙し過ぎるのですね。工場に例えれば、午前中はスカスカだったのにお昼に大口の注文が入り、午後からいきなりラインがフル稼働になるようなものです。

 満腹感を感じる手前で食事をやめる必要があるのです。

◆昼食のありかた (2)かなりよく噛む

 「よく噛む」というのはMustで実行しなければなりません。

 まず、食べ物が砕けきらないまま胃袋に入ると、量を食べるのと同様に胃腸がかなり忙しくなります。「半砕けの食物を完全に液状にする」という、本来胃袋が苦手とする行程を胃に強いることになります。

 「それは口(唾液)の仕事じゃねえか!」「いいかげんにしろ よく噛めよ!」と、胃袋はいつも怒っています。このあたりはSEの現場の光景と似てますよね。

 ということは、「半砕けの食物を、さらにお腹いっぱいになるまで胃袋に放り込む」となれば、胃腸がどれほどいっぱいいっぱいで仕事しているか(それも毎日!)ご理解いただけると思います。

 よく噛んで、唾液で食物をどろどろにして胃に送り込む、という習慣をつけるだけで、身体の変化が実感できます。また、よく噛むのを習慣化すると自然と少食も実行できるので(今までの6割ぐらいの分量で満腹感を感じ始める)、結果、胃腸への負担が軽減され、午後に睡魔が襲う確率が減ります。これは、数週間で必ず実感できますのでぜひ続けていただければと思います。

 ところで、半砕きの食物を水やお茶で流し込むのはまったく意味がありません。それどころか、食物を喉から特急電車で胃にダイブさせているだけですので、身体にとって良いことは何もありません。

 最初は習慣を変えるのは少しキツいです。おおよその目安として、自分なりによく噛んだつもりで、そろそろ飲み込もうか、と思った瞬間からさらに20回ぐらい噛んでちょうどよいぐらいです。

 「ごっくん」と飲み込むことからして実は間違っています。固形の食べ物が液状になるまでは口腔内に留めておく、ということですから、最終的には「飲み込む」という意識がなくなるぐらいまでは噛む必要があります。最後の方は「噛む」といっても歯で噛むものがないわけですから、「唾液と混ぜ合わせる」というイメージの方が近いですね。

◆眠いときは寝る

 2.を実行することにより、午後に睡魔が襲ってくる確率が減ったとしても、やはり身体が睡眠を要求しているときは眠くなります。当たり前のことですが前日の睡眠時間が自分のいつもの習慣化されている時間より少ない場合は、午前中乗り切っても午後はどうしても眠くなってきますね。

 いろいろな方が書かれているとおりで、眠くなったら寝るのがいちばんなのです。20分ほど昼寝すると脳がスカっとして、午後の生産性が上がるのは多くの方が指摘しているとおりです。

 なのですが。。「眠くなったら(自席で、おおっぴらに)寝る」行為を許されている人はほとんどいないでしょう。さてそれではどうするか? といいますと……(特に、午後に大事な会議などがある場合)

 1.で書きましたが、自分の通常のライフサイクルで何時ころ眠くなるか? そして、昼食を食べ終えてから何分で眠くなるか?を把握できていれば、それを逆手にとり、昼休みに眠くなるように自身を仕向ける。昼休みに眠くなるために、「早めし」をしましょう。業務時間中であってもこっそり抜け出して、コンビニでおにぎりやパンを買い、どこかでこっそりと食べてしまいましょう。(それぐらいの休憩は許されるのでは?)

 そのような場合は2.の(2)で書いたことを逆に活用して、がつがつとあえてあまり噛まずに食べ、胃に負担をかけ、昼に必ず眠くなるように仕向けましょう。

 昼休みに眠れる職場環境ではなくとも(あるいは、昼休みに眠くならなくとも)職場の風評や噂から自分の身を守るためにも、「寝れる場所」というのは確保しておくべきだと思います。多くの人はトイレを活用していますが、個室に入って目をつむったところですぐ眠れるとは限りません。ちょっと眠くなったな、ぐらいのときに即、眠りに入れるような訓練は、ふだんからしておかなければなりません。

 私は、眠気を感じたらどこでも即眠りに入ることができる、という技術は、ビジネスマンの必須スキルだと考えています。ので、休日を利用して鍛錬しておきましょう。

◆まとめ

 エンジニアというのは工場勤務の方ほど昼休みが厳密ではないと思うので、可能であれば自分の昼休憩を2分割し、まず前半は早めしを習慣化して、残りの昼休憩時間は散歩や体操(とにかく身体を動かす!)そして15~20分を必ず睡眠に充てる習慣にするのが理想的かと思います。

 1日をトータルで考え、休憩も含めて最大限に活用し、いかに自分の生産性を最大化するか、という観点で「勤務時間帯の中での睡眠」を考えてゆくべきだと思っています。午後に睡魔と闘いながら低い生産性で作業するよりは、びしっと20分睡眠に充てたほうが、自身の生産性のみならず組織の生産性にも寄与すると思うのです。

 もちろん、日中の自分の仕事の生産性を最大にするために、夜に良質な睡眠をとるというのは、ビジネスマンとして当然の義務となってきます。(長時間ではなく、とにかく質のよい睡眠を)