元祖【ひとり公論】

誰かには必ず、ほんの少しだけでも役に立つに違いない、という意味での公論

佐藤一斎 真我は万古に死せず。


2012-07-10 - 【ひとり公論】([新庶民]論)

夢中の我れも我れなり。

醒後の我れも我れなり。

其の夢我たり、醒我たるを知る者は、心の霊なり。

霊は即ち真我なり。

真我は自ら知りて、醒睡に間つること無し。

常霊常覚は、万古に亘りて死せざる者なり。

引用 させてもらいました。ありがとうございます。

夢の中の自分は、自分である。

夢から覚めた後の自分も、自分である。

夢の中の自分、夢が覚めた後の自分、どちらがどちらであるかという事を、自分で分かっていると思う作用は、心の作用である。

この霊妙な作用ほど、真の我である。

本当の自分自身とは、寝ている時も起きている時も変わるものではない。

過去・現在・未来にわたって、滅びる事のない考え方である。

真我・・・自分が寝た時も起きた時も、自分自身の本当の心の本性で、仏教では仏性と言います。

仏様の心が人間の心の本体である、と佐藤一斎は思っているわけです。

したがって、自分自身の真の我、自分自身の本体を身体全体で体得する事が出来れば、それは自分が死んだ後もずっと生きて通用するものであると考え る。ひとたび自分自身の心の中に、がっちりと体得できた悟りは、永遠不滅のものであると佐藤一斎は理解しているわけです。