致知より「事に臨むに3つの難あり」
致知より「事に臨むに3つの難あり」
とにかく肝要なのは「果決」なんです。年をとるとわかる。
「事に臨むに3つの難あり」牛尾治朗(ウシオ電機会長)『致知』1999年8月号────────────────────────────
陽明学者・張詠の言葉が思い浮かびます。
「事に臨むに三つの難あり。
能く見る、一なり。
見て能く行う、二なり。
当(まさ)に行うべくんば必ず果決す、三なり」
「能く見る」は観察力、調査力、「能く行う」は実行力。
この二つが重要なのはもちろんですが、これからもっとも重要で難しいのは、「果決」ではないでしょうか。
安岡正篤先生の解説によれば、「果決」とは果実がまだ実らない小さいときに、間引く決断です。
やがて果実となる十輪の花があります。その花のどれがもっとも見事な果実になるかを見きわめて、九輪を間引き、一輪を残す。
「果決」は経済停滞を突破し、グローバリゼーションに対処していく企業経営の要諦と言えましょう。